
アシックス ゲルフジ asics GELFUJI
ゲルフジ TJR609
1万3440円(税込)
■おすすめ度:
「ゲルフジ」は、アシックスが日本国内向けに1999年から発売している不整地でのレーシング用シューズ。
写真のモデルで、3代目となるロングセラーです。
「ゲル」とはアシックスのシューズに内蔵される衝撃緩衝クッションパーツのことです。
( ナイキのエアみたいなもんですが、シリコン状の素材です。 )
「富士登山競走」という過酷なレースが毎年開催されており、ここで上位を狙うランナーをターゲットとした尖がったコンセプトで、設計されています。
★富士登山競走★
富士吉田市役所から富士山頂へ、制限時間4時間半で駆け登る山岳マラソンレース。
初代モデルのゲルフジは、ソールが厚くクッションに富んだ、今より安定性重視のシューズでした。
かつては「ゲルフジレーサー」という派生モデルも存在しましたが今は廃番のようです。
富士登山競走の出場者は、底の厚いトレイルシューズなんて履いてなくて、底の薄いレーシングシューズの定番モデル、アシックスの「ターサー」を使用する人が数年前は圧倒的に多かったんです。
つまり前半の舗装ロードをフルスピードでかっ飛ばして、富士山の岩場をよじ登っていくには、スピードが出て、軽くて、底が薄いしなやかなシューズが適しているんです。
今のゲルフジは、このターサーをベースにして、ソールのグリップ性能を山岳チューンにし、重量は約240g(片足:26.5cm)とめちゃ軽いのにしっかりして壊れない・・・という優れものになっています。
Impression (ウリさんの使ってみた感想)
アウトソールの前足部には三角形の突起がビッシリ埋め込まれています。
どうやって製造されているのかわかりませんが、このトレッドは体重が乗っかると個々に動くような構造になっていて、ふんばると絶妙にグリップします。
配列の向きが異なっており、登りと下りの両方で適度にキク!んです。
アッパーの補強部分は、部分的に強度が高い素材が使われています。
岩にぶつけやすいつま先や下り坂の着地て゛横ブレする部分は頑丈で強い安心設計です。
他のトレイルシューズと決定的に違うのは「スポーツメーカーが作ったシューズ」らしさ。
バリバリのアスリートを意識したつくりです。
トレイルで速く走るための機能が盛り込まれているということ。
踵の着地はブレないし、ソールにバネのようなパーツが入っていてしなやかで剛性があるので、
いい感じに足運びがコントロールでき、ガンガンスピードを出して走れます。
武骨なデザイン
アシックスはトレイルの盛んなアメリカ、ヨーロッパでは、色々なアウトドア用シューズをリリースしており、それらは日本にはほとんど紹介されません。
(インターネットの海外通販のサイトでとりよせて買うことはできます。)
アメリカ「ロードランナースポーツ」 http://www.roadrunnersports.com/
海外のシューズと比べると、ゲルフジのデザインって「ニッポン・侍・体育会系 」を感じます。
カラーの赤と黒って、独特のセンスですね。富士山のイメージなのか? 六甲山ではイマイチコーディネートしにくい色目です。
入手困難をなんとかして欲しい。
そんなスグレもののシューズですが、生産数量が少ないのか、あっという間に品切れになります。
取り扱っているスポーツ店も少なく、 『予約しても入荷しない』 と言われることもしばしば。
私は捜し回った末に「アートスポーツ上野」で発見し即買い。店の在庫をまとめ買いしました。
現在も入手困難です。 まだまだ需要が少ないのかなぁ・・・・
こんな人にお薦め
ランニングシューズで山を走ってみて、ぶっ壊れたり、ズルズル滑った経験がある方、
トレイルシューズの硬さ・重さが苦手な方にはお勧めのモデルです。
ビギナーの方が初めの一足としていきなり履くのは、ちとヤバイかも。
免許とりたてでいきなりポルシェを乗り回すようなもんです。
そこそこ走力がないと性能を使いきれないかもしれない。
長時間ゆっくり走ったり歩いたりするなら、クッションや安定性を重視した別のシューズにした方が楽です。
かくいう私も六甲全山縦走(56キロ)を走破するときはゲルフジだと後半は足がもちません。
脚の筋肉がヘロヘロに疲れ、体へのダメージは大きくなります。
正直ゲルフジにもうちょいクッションがあるとベストなんですが、実力と目的に応じて使い分けするようにしています。
でもソールの薄いレーシングモデルは、岩場や路面にピタッと吸い付くような接地感が得られるので
この良さを体験すると走り方が忍者のようにスルスル駆け回るようになってくるんです。
ビギナーでも山の中を走り回ってみよう!というガッツとヤル気に溢れた人。
そんな人にはゲルフジは迷わず買い。トライして欲しいです。
スピードは間違いなく出るので軽快に走れます。
2009年モデル
前作からの大きなスペック変更は無く、新カラーをリリース。
売り切れる前に即GETしました。
ゴールドというかプラチナというか・・・微妙なメタリックカラーです。
カカトの富士山のイラストが嬉しい。
アシックス「ゲルフジレーサー」2012年モデル
ゲルフジ3兄弟。前作まではレーシングシューズ「ターサー」の山岳チューン、スピードモデル。
2012ゲルフジレーサーは、コンセプトはそのままにオールラウンドに使えるスペック。
ソールはやや厚くなりクッション性が向上。
2012年2月にGetして、さっそく六甲氷漠滝巡りへ行きました。
前作から大幅なモデルチェンジ。ソールが厚くなりアッパーがしっかりに。
踵にお約束の富士マーク。グリップとクッションが良好。