ランニングに秘伝のヨガを取り入れた

 ヨガはインド発祥の健康増進法。
 独特の呼吸法と全身の曲げ伸ばし
瞑想(めいそう)などを組み合わせて心身を鍛える。
ポーズなどは一見難しそうですが
ゆったりした動きで特別な道具も要らず
だれもが手軽に始められます。

ヨガは呼吸法を使い、瞑想を通して「悟り」や「解脱」を目的としたもの。
その入門向けに身体の動きを取り入れたのが今回ここで取り上げる
トレイルランニング・ヨガスタイルです。
 
いわばヨガの動きを取り入れたエクササイズです
 ウリ坊一匹.JPG

トレイルランニング ヨガ 

 ランニング,ウォーキング指導にヨガを取り入れる事を模索していましたら、

某ブローカーを通じてインドのフィットネス&ヨガマスターとの接見がかないました。

神戸から、インド・ムンバイ( 旧ボンベイ)に出かけてディスカッションを行ないました。 

ご指導いただいたのはバットゥーラ・アーオキ・アーサナ先生です。

ヨガの先生による撮影.jpg ポーズ指導・監修
 ストレッチはランニングのために体を温めてONにしたり、
走った後はクールダウンでOFFにする重要な役割がありますね。
走る前には必ずストレッチ!ランナーにとって最も重要な準備運動にヨガをとりいれましょう。
上半身→体幹(背筋や腹筋)→下半身という順番で、
今、自分の筋肉がどのように伸びているかを意識するようにしましょう。
 
 
ここでは立位/座位で行えるポーズ中心に、運動と相乗効果があり、
パフォーマンスを高めるプログラムをご紹介します
 
つまり バランス整える,ひざ股関節を強くしなやかにする,呼吸を楽にする, 
内臓の働き増進, 血液の循環を促す。
このような効果が期待できます。
 
 
ヨガの伝統的なプログラムは体全体を使うポーズで構成されています。 
トレイルランニング前のストレッチとして、有効な「ウォーミングアップ」法と言えるでしょう。
一つ一つの動作をゆっくり丁寧に行うとより効果的です。
それぞれのポーズが整ったら、ポーズごと約30秒ほど自然呼吸をしながらキープします。
 
キープしたら元の姿勢に戻り、同様に反対側も行います
いずれもポーズのポイントは、カラダの中心を意識し続けるという事・・・
 
カラダの中心は、ちょうど、おへそ下3センチ、その奥の丹田と呼ばれる場所にあります。
そして姿勢をキープしていく上で肝心なのが、精神力です。
だんだん辛くなってきても、自分自身をコントロールすることに集中します。
 
自分の状態を落ち着いて観察していくと、対処する方法に意識がむくので、
余裕のある自分自身にも出会えます。

これが、自分のココロやカラダとの対話につながり、きっとヨガの時間が楽しくなってくるはずです。
 
          ( バットゥーラ・アーオキ・アーサナ先生談)
ウリさん顔  左上10.jpg 
 
モデルは六甲山TRC会員、マラソン指導で著名な 「ランニングオタク・Taro」さんです。
 
 
木のポーズ 
 
集中力を高めバランス感覚を養います。
気力が充実し自律神経を整えます。
                  木のポーズ①.jpg  → .jpgのサムネール画像  1木のポーズ 2.jpg
 
 
①片足で立つので、フラフラしないように、一点を見つめて、
しっかりと集中して行うのがポイントです。
姿勢を正し背骨のゆがみを矯正します。

②足が安定したら胸の前で合掌。自然呼吸を続けながらキープ。
上半身は背スジを伸ばし、出尻にならないように気をつけましょう。
 
30~40秒キープしたら、鼻から吐きながら手足を下ろし
基本姿勢に戻り反対の側も同様に行います。

太陽礼拝
 
太陽への感謝の気持ちを込めての祈りとエネルギーを受け継ぐ意味合いがあります。
体を刺激し脳を目覚めさる効果と体全身を温め脂肪を燃やし、筋肉や関節をほぐして緩める効果があります。有効な「ウォーミングアップ」法と言えるでしょう。
 
1太陽礼賛 1.jpgのサムネール画像 → .jpgのサムネール画像太陽礼拝②.jpg
 
骨盤の調整、股関節をストレッチして稼働域を広げる効果も。
 
前屈することで、股関節や膝関節にまたがる大きな筋が伸びて血行を良くします。
 
右足の膝を曲げ、左足の甲を地面につける。
左の太ももが伸びているのを感じながら、1520秒キープしたら元の姿勢に戻り、同様に反対側も行います。
 
 
鷲のポーズ 
 
腕の引き締めに。肩甲骨を左右に開くことで、背部が開かれ、血行を促し、肩こりを解消する効果があります。
二の腕、足の引き締めにも効果的です。足首強化の効果も。

                         鷲のポーズ③.jpg鷲のポーズ②.jpg鷲のポーズ①.jpg
①右腕を左腕の下から絡ませて、両手を合わせる。
②右足を左足に絡ませる
③息を吐きながら、両手を徐々に前に伸ばしていく。
④1520秒キープしたら元の姿勢に戻り、同様に反対側も行います。
 
 英雄のポーズ

ランニング前は体を大きく動かす「動的ストレッチ」 が体を温める効果があります。

・体軸をまっすぐに伸ばし腰の筋肉を鍛える。

 ( 骨盤が安定し体軸がブレない。)

 ・太ももの引き締め背中のコリの解消
・肩こりの改善
・ウエストの引き締め

 ・ヒップアップ
 英雄のポーズ①.jpg→ .jpgのサムネール画像  1ヨガ 英雄かな) 003.jpg
 
 
犬のポーズ⇒コブラのポーズ 
 
背骨をそらせて姿勢を正しく、歪み、自律神経の調整。
背中の筋肉を柔軟にすることで全身の疲労回復

 犬のポーズ⇒コブラのポーズ②.jpg犬のポーズ⇒コブラのポーズ①.jpg犬のポーズ⇒コブラのポーズ③.jpg

 呼吸法をしっかり行いながら、腰やお腹など自分の体の中心を意識する事が重要なポーズです。
 

  三角のポーズ 

・体幹に効きます
・ねじりによるウェストひきしめ
・背中のコリの解消
・肩こりの改善
 三角のポーズ④.jpg → .jpgのサムネール画像 三角のポーズ①.jpg
 
三角のポーズは手足をまっすぐに伸ばして、内臓に刺激を与えましょう。
体のよどみがとれてスッキリ!
 
壮美のポーズ
 
・背骨に刺激を与えて姿勢を正しく。
・バランス感覚向上。
・股関節を柔軟に。
壮美のポーズ②.jpg
前後屈
 
脳に血液を送り働かせる。
体をすばやく温め、新陳代謝を高める。
前後屈②.jpg  → .jpgのサムネール画像 前屈(変形).jpg  → .jpgのサムネール画像 前後屈①.jpg
 
ひざ裏を意識して伸ばすと、足のむくみ解消にもなります。
 
 
連続-①横曲
普段動きの少ない体側を伸ばすポーズ
背中脇腹の贅肉をとる
連続動作でやってみましょう。
全身の緊張もほぐれてくるので、ポーズ後は、とってもカラダが温まってきますよ!
 連続-横曲②.jpg → .jpgのサムネール画像連続-横曲①.jpg
連続‐②後屈
連続-後屈②.jpg → .jpgのサムネール画像 連続-後屈.jpg
応援団のフレーフレーのポーズ
 
連続-③前屈~斜め前屈
 連続-前屈②.jpg → .jpgのサムネール画像 連続-前屈.jpg
連続-斜前屈②.jpg→ .jpgのサムネール画像連続-斜前屈.jpg
 
 
 呼吸-座位 
 
「ヨーガの基本は呼吸。」
深く長い呼吸が自律神経の乱れを整え
本来あるべき状態にしてくれるんです。

ヨガの呼吸法腹式呼吸といってへその下の丹田というところを意識しながらお腹から呼吸をするものです。正式には横隔膜を上下させて動かし、肺の周りを大きくしたり小さくしたりすることで呼吸を行うため「横隔膜式呼吸法」といいます。
 
この横隔膜式呼吸法は、呼吸を整えながらお腹を膨らまして横隔膜を下げ、お腹をへこませて横隔膜を上げながら息を吐き、徐々に息を吸う時間よりも吐く時間のほうを長くしてゆくという方法で行います。
呼吸-座位①.jpg → .jpgのサムネール画像 呼吸-座位②.jpg
具体的な方法としては、まず正しい姿勢で座り、背筋をしっかりと伸ばします。
 
そしておへその下の丹田と呼ばれる場所を意識します。
そこに手をあててもかまいません。その手に力を入れながら鼻から息を吐いていきます。
ヨガの基本は鼻呼吸。
丹田(たんでん)と呼ぶおへそのすぐ下あたりに力を入れ
気管支や肺に残っている空気を出すつもりで5秒間
鼻から息を吐く。
 
息を吐いたら手の力を緩めゆっくりと息を吸っていきます。
3秒間止め、丹田を緩めるようにして

5秒間鼻から息を吸い込む。
呼吸の回数は1分間に4、5回。
このポーズで吸うと吐くを5呼吸。
 
大体5分ほど繰り返します。
 
最初は思いのほか息を出せないし
呼吸の回数が少なくて戸惑うかもしれない。
ストレスの多い生活では呼吸は速まる傾向があるので
普通は1分間に16-20回位
呼吸をしている人が多いためだ。
無理に息を止めたり長くしたりすると
力んでしまって血圧が上がるので
かえって危険。
あくまでも心地よい状態で
なるべく長く息をするよう心がけよう。

これを朝晩5分ほど続けると
リラックス効果は大きくなります。
  
座位 後屈&呼吸
 
 
体をそらせます。
全身に酸素がいきわたり、細胞の活性化を促し、新陳代謝も高まります
片方の手を背中にまわすと肩・腰にキク!
腹式呼吸を行うことで右脳が動き出し、アルファー波がでてくることで、リラックス効果もあります。
座位 後屈&呼吸①.jpg→ .jpgのサムネール画像 座位 後屈&呼吸③.jpg座位 後屈&呼吸⑤.jpg
座位 後屈&呼吸④.jpg  
 
 
バットゥーラ・アーオキ・アーサナ先生 談
 
呼吸は自律神経の支配下にあります。
 
自律神経とは
意志とは無関係に内臓の働きを支配し調節する神経です。
心臓や呼吸器系の働きを活発にする交感神経と
逆に心臓などの働きを抑えて
リラックスさせる副交感神経からなり
この2つが拮抗(きっこう)しています。
自律神経の支配下だとはいえ
呼吸はある程度、意識的にコントロールできます。

つまり呼吸を通じて交感、副交感神経を意識的に刺激し
意志では支配できない自律神経をトレーニングすることができます。

ストレスによる自律神経の失調では
交感神経が過剰に緊張し
心臓が強く働いて高血圧や肩こりなどの
症状を招くことが多いです。
 
細く長い呼気で副交感神経を刺激し
体をリラックスさせれば
各種症状を緩和できるでしょう。
しかも大脳に新鮮な血液がいき渡り
神経伝達物質の一種で、
満足感をもたらすとされるセロトニンの分泌が
盛んになり幸福感に満たされると考えています。

ヨガの達人.JPG