六甲山マラソンPART-1 ( 摩耶山RUN )

信仰の山でストイックに修行☆トレーニング

  摩耶山( まやさん)は兵庫県神戸市灘区、六甲山系のと真ん中に位置する標高698.6m

「摩耶山はどう登ってもシンドイ」「どこから登ってもシンドイ山や」

「低いのに・・・山頂がそこに見えているのにハード。」

などと先人、漢文にも謡われています。

六甲縦走では須磨をスタートして蓄積した疲労に摩耶山の天狗道、稲妻坂から掬星台への登り勾配が最難関とされます。

疲労のピークに気合を入れて挑む山なのです。

mayasan.jpg

阪急王子公園をスタートして、青谷道を直線的な登攀ルートで1時間以内に山頂に辿り着く六甲山トレイルランニングクラブのトレーニング「六甲山マラソン」をご紹介します。

マラソンといっても直線距離では、4キロ弱なのですが、徒歩で2時間、チンタラ走りでは1時間ではとうてい無理なのです。バリバリのアスリートでも頑張って走って40分かかります。      

  「六甲山マラソン」の由来はコチラ。    

がっつり上り結構脚にきます。 

青谷 摩耶山 カシミール  4705graph.jpg ウリさん 背中.JPG

このコースはフルマラソンの追い込み練習や仮想<富士登山競争のシュミレーションに実施しています。

上り坂は呼吸が乱れ、脚がパンパンに張り動かなくなり、肩も凝ります。

全身筋肉痛 耐性をつけられます。

下り坂は ひざや 腰 胃が揺れる・・・スピードコントロールで心拍があがり、ダメージを受けやすい。

まじめに走ればヘロヘロになって燃え尽きるコースです。

黒岩尾根11641887_1204753454_22large.jpg

( 誰でもいける ) おせっかいアクセス案内

王子公園駅P1020205.JPG王子公園P1000405.JPG

 

阪急王子公園駅下車。 東口西口いずれの改札から出てもOKです。山側()方向へ。

山道には頂上までトイレがありません。駅か公園で済ませましょう。

ゴールの摩耶山頂まで登り一辺倒ですから覚悟してください。

STARTマーク.jpgのサムネール画像それではスタート!

1 ピーカンの王子公園P1040474.JPG

王子公園の中を突っ切って山へ。  ○公園の上P1110949.JPG

公園の東側(青谷川沿い)を進んでもかまいません。○赤坂とおりを越えるP1110950.JPG

赤坂通を渡り、山に向かって北へ フリーランP1000435.JPG

思わず"フリーランごっこ"をして遊びたくなる児童向けの遊具が公園に。

住宅地P1110951.JPGのサムネール画像

住宅街をズンズン進みバス道を横断しましょう。

1 目印P1000112.JPG

消防署の横からアプローチするとわかりやすいです。

法雷ヒP1000075.JPG

法雷會館 城の下通三丁目あたりから山道入り口に入ります。

このあたり大声を出して歩く登山の人が多いのか、あちこちに「話し声は小さく」と書かれた住民の皆様の注意書きが・・・・・

川の横P1110954.JPG

わかりにくい場合は青谷川の右岸側道(狭い)を進むと迷わないでしょう。

いりぐち 2 P1020264.JPG

①.jpgのサムネール画像摩耶青谷道・登山道入り口です。

左手にあるジュースの自動販売機に注目。

ここ以降は頂上まで水分補給できませんので、必要ならば買いましょう。 

このあたりまで駅から15分程度にたどり着かないと1時間以内に頂上にゴールするには、 タイトなペース配分になります。


    景色 P1000116.JPG

 摩耶山入り口 青谷.jpg

登山道入り口は神戸の街を見晴らしの良いちょっとしたビュースポット。

青谷序盤P1110969.JPGのサムネール画像のサムネール画像
左手側にお寺(青龍寺)。この青谷道は早朝登山の人に親しまれており
朝はハイカーの方も多いので、走るときは注意。 

 茶畑 P1000089.JPG

左手側に茶畑が現れます。神戸では珍しい茶園「静香園」

静岡や宇治のような、茶の栽培は神戸では珍しい。

南無不動明王P1000122.JPG

「南無不動明王」の赤い幟が列をなしており信仰の山を感じます。

営業していない茶屋P1000120.JPG

あけぼの茶屋を中心とした卓球場や早朝登山記帳所。

あけぼの茶屋が営業しているのは見たことがないので、あてにしてはいけません。

  早朝ハイクの人たちが立ち寄る「つくばね寮」。( 神戸つくばね登山会)

つくばね登山会って何やねん・・・と調べてみたら  JWAF 日本勤労者山岳連盟 これの下部団体がつくばね山の会で1960年発足、現在では全国に650団体、25,000人の会員が入会しています。。。。。JWAF(労山)は、主として地域・職場・学校で作られている山岳クラブの団体加盟で構成されています。

各クラブは、その所在地によって、全国47都道府県毎に組織されている地方連盟に所属しています。登山をスポーツ文化として登山の発展を目指す集まりのようですね。

うーむ。こういう組織って肥大化すると権力闘争や利権が絡むようなことが起こるかと思いますが大丈夫なんでしょうか。

 ウリさん顔  左上10.jpg
15ちょうP1110977.JPG十五丁
上田道分岐を過ぎると、道端に石の道しるべ。
「十五丁」と表示されている。旧天上寺までの道程を示すものと思われます。
・・・1()は約109.09メートル 1キロメートルは約9.1()
 
湧き水。
水1110983.JPG
コップが置いてある。
 
湧き水P1110982.JPGのサムネール画像
子どもの頃から「生水は飲んじゃダメ」としつけられ、お腹が弱いので飲んだ事はありません。

 1青谷道P1020265.JPG

 秋の山P1110976.JPGのサムネール画像

 ぎょうしゃP1110988.JPG

②.jpgのサムネール画像 行者堂

 業者P1110990.JPGのサムネール画像

修行者がお参りする祠。(たぶん・・・)行者堂の裏にも道があり、行者尾根・老婆谷西尾根・老婆谷の3本のルートで天狗道へと登ることが出来ます。
到着時間の目安 スタートから 2030分以内1 青パイプP1000130.JPG

青色に塗られた橋の向こうに「大日大聖不動明王」の看板

信者の方が、禊を行う修行場。神聖なるエリアなのでしょう。 

坂が始まるP1110996.JPGのサムネール画像   

 舗装道路が終了し、ここからやっと地道。いきなり急な登り坂が連続。

一気に高度を上げていくがんばりどころ。
( 私としてはこのあたりが一番精神的にしんどくて嫌なのです。) 
○ゲルフジ アシックスP1120045.JPG
本日のシューズはアシックスのゲルフジ
中盤まで舗装路のこのコースでマジにタイムトライアルする場合は
ガッツリ走れるゲルフジがベスト。ウリさん 跳ぶ.JPG
青谷道はその昔、天上寺への参詣道として賑わい、階段道も整備されていたのでしょう。
その階段も今は荒れた箇所が多いのです。
 
 
看板 P1110999.JPGのサムネール画像 

 20分ほど階段を登り続け、ケーブルカーの駅、上野道との合流点に至る。
その合流地点のすぐ上に堂々とした山門が。

天井寺.jpg

③.jpgのサムネール画像 旧天井寺

天井寺山門 正面.jpg

旧天上寺は、昭和51年1月30日、賽銭泥棒の放火による大火で14の堂塔がすべて焼け落ちたという。(調べてみましたが確かなソースはありません。)山門2 P1000223.JPG

その中で唯一残された建物がこの山門らしいです。
 
スタートからここまでの経過時間の目安 30-40分 
 1 急階段 石段P1040487.JPG
山門から続く石の階段をひたすら登る。石段は数えてみたら333でした 。
山門の手前の44段を入れると 377段です。
1 石段P1040227.JPG
正直夕暮れ時に一人で来るとちょっと恐いんです。このあたり。

 かつての参詣道、その階段も今は荒れた箇所が多い。
 1うんざり急坂P1000143.JPG

 登るほどに緑が深くなり、幽玄な雰囲気が漂う。

 1 石段P1040229.JPG

 体から滝のように汗だくになりながら、階段地獄をひたすらダッシュで駆け上がる。

1 多すぎへの案内P1040230.JPG

この急な石段を上がっていると、左手側に「旧摩耶の大杉」の案内表示が目に入ります。

 摩耶大杉.JPG

④.jpgのサムネール画像「摩耶の大杉」

○大杉P1120024.JPGのサムネール画像

これは神木なのでスルーしてはいけません。

六甲山TRCではタイムトライアル中でもご挨拶をかかさないようにしています。

旧摩耶の大杉P1040491.JPG

わき道に入っていくと、すぐに巨大な杉の木の雄姿が目に飛び込んできます。

初めて見る人はびっくりするような大木です。

  <説明板より転記>ウリ坊一匹.JPG

幹周り8mもある六甲山随一の大木であったと恩われます。昭和44年に発刊された「神戸の名木(公園局緑化協会編 兵庫新聞社発行)」によると、約200年前に摩耶山一帯で起きた大水害で奇跡的に生き残ったため、その生命力に驚いた人々は、神霊が宿っているに違いないと「大杉大明神:としてあがめたと記載れています。また同書によると樹齢は千年とも記されており、その威風堂々とした姿に圧倒された様子が伺われます。この「摩耶の大杉」は残念ながら、昭和51年の旧摩耶天上寺の大火災の後、火を被ったことが原因で、徐々に樹勢が衰えて枯死してしまいました。
幾星霜の時を行き続け、移り変わる歴史の変遷を見続けてきたこの大杉の姿は、枯死してもなおその存在感を人々に印象づけています。

確かに根元は傷んでいます。でも枯死しているようには見えないんですけど・・・・

何年か後に倒れてしまうのでしょうか。もし私が生きている間に伐採されるようなことがあるならば、ぜひ立ち合いたいものです。

大杉3 P1050201.JPG

崇高で偉大。畏敬してしまうようなオーラが木から出ています。

パワースポットなのです。

○もうすぐP1120039.JPGのサムネール画像

  更に、急な石段を少し登って、もうすぐ頂上

 ○史跡公園に到着P1120040.JPGのサムネール画像

⑤.jpgのサムネール画像史跡公園(旧境内)に到着。まだ頂上ではありません!

1 史跡公園P1000173.JPG1 天井寺史跡公園とボタンP1050206.JPG

史跡公園P1000170.JPG

1山頂へ分岐P1000176.JPG

もうひと頑張り。 

史跡となった旧境内を抜け、道は尾根コース(左)と森林浴コース(右)に分岐します。 

 1 史跡公園上の分岐P1040243.JPG

どっちでも距離、登り勾配にはそんなに差がないのです。景色も良くないし。 

どちらかというと尾根コースをおすすめします。

摩耶山の純粋な山頂(三角点)と天狗岩を経る奥之院跡のすぐ上には天狗岩がある。この大岩には、摩耶山の僧によって山中に出没する天狗が封じ込められているのだといいます。

1 目印P1000181.JPG

1 ゴーーーるP1000194.JPG

1きんせいだいゴールP1000192.JPG

⑥.jpgのサムネール画像ゴール 掬星台(きくせいだい)に到着。1時間切れましたか?

 摩耶山(まやさん)

 六甲山系の中央部にあり、神戸市灘区の市街地に突き出た山である。

標高は702メートル(ただし、三角点は標高698.6メートル)。
1 きくせいだいP1000198.JPG
平安時代開創の天上寺があり、古代は信仰の山であった。
1山頂からの景色P1050209.JPG
江戸時代には『攝津名所図会』にも紹介されるなど観光化して、観光客がたくさん訪れるようになった。
大正14年にはケーブルカーが開通昭和34年にはロープウェーが運行を開始している。
1 史跡公園から景色P1000172.JPG
摩耶山上の「掬星台」という展望広場はもともとは戦時中に高射砲設置のために軍が造成したものだが、
ここから見る神戸の夜景は「一千万ドル」と評され、函館・長崎とともに日本三大夜景の一つに数えられている。
 
神戸は他の二つよりも市街地の規模が大きいので、パノラマ夜景の雄大さはたぶん日本一である。
掬星台は標高約700mにあり、同じく日本三大夜景の函館山(334m)、稲佐山(333m)よりも高度があり、神戸市内のみならず、
大阪や関西国際空港、西は明石方面まで一望できます。

 1 景色P1000201.JPG

   摩耶山という名は、弘法大師が釈迦の生母・摩耶夫人の像を祭ったことから付いたそうです。
また、
掬星台という名の由来は、先人が満天の星空があまりにも美しく、「手を伸ばせば星が掬(すく)えるようだ」と言ったところから来ているそうです。

 1 金盛大自動販売機P1040258.JPG

 さて、一息ついて、これからどうするかなー?一番楽なのはオテルドマヤでお風呂に入って、ロープウェイとケーブルで下山するパターンです。

オテルド摩耶日帰り入浴 http://www.hotel-de-maya.com/index.html
入浴可能時間                       12:00~23:00

ウリさん 温泉.JPG
大浴場が利用可能 利用料金 大人551円 タオル100円
観光気分でゆったりすごす場合は
摩耶別山(天上寺創生の地とされる)に場所を移して再建された天上寺を訪れ 穂高湖を経て、六甲山牧場で遊ぶのが楽しい。( step2でご紹介します)
 
六甲山TRCの正しい行動は トレイルランに適したルートを吟味し下山するか、摩耶山頂から、六甲全山縦走路をたどり六甲最高峰方面に向かう、長峰山に向かうなどの選択肢があります。
 
下山ルートはたくさんあります。もちろん登ってきた青谷道、または上野道を下るのもわるくありません。 天狗道・稲妻坂を走って一気に下るルートもあります。
イマイチおすすめできないのは山寺尾根( 掬星台の展望台横から案内板が出ています) 急勾配でトレランとしては楽しめません
ウリさん 走.JPG
さて 天気が良い日の 春~初秋にかけてのトレラン、イチオシルートは黒岩尾根です。
 
天狗道以上にきつい登りが長く続くハードでチャレンジングなイメージで、ハイカーからは上級者向けとされている黒岩尾根ルートですが、摩耶山頂から下山するトレイルランニングのトレーニングコースとして考えるととてもgood。

   1 晴天でも涼しくP1000124.JPG  

  この続きは 六甲山マラソンPART-2( 黒岩尾根) へ。